消費者庁2024年度予算案
食品衛生基準行政移管で22.7億円増
国セン予算2億円、地方交付金1億円減
消費者庁は 12 月 22 日、 2024 年度予算案を公表した。 一般会計は 141.3 億円で、 大前年度比 17.6 億円 14.2%増。 2024 年 4月に厚生労働省から移管される食品衛生基準行政のための予算 22.7 億円が増額されたが、 国民生活センター運営費交付金が2億円、 地方を支援するための交付金1億円減った。 食品衛生基準行政移管に伴う定員増は 52 人 (2023 年4月時点の厚労省定員 49 人)。 従来の消費者庁所管部分で8人が増員され、 消費者庁の定員は 465 人 (うち徳島 21 人) になる。(相川優子)
食品ロス削減へ「施策パッケージ」
寄付者の免責 法的措置見送り
消費者庁は 12 月 22 日、 食品ロス削減目標を達成するための施策パッケージをまとめた。 施策パッケージは、 2000 年度に 980 万トン排出されていた我が国の食品ロス量を、 2030 年度までに半減 (489 万トン) させることを目標としたもので、 現状は、 コロナ禍の影響を除いた直近 5 年間の平均食品ロス量 614 万トンから、 さらに 100 万トン超の削減が求められている。 主な施策の項目は、 ①未利用食品の提供 (食品寄付の促進) ②食べ残しの持ち帰り促進③食品廃棄物の排出削減の促進-の3つを掲げ、 それらの実現に向けてガイドラインを作成する。 寄付した食品で食中毒などの事故が発生した場合に、 寄付した側の免責を定める法的措置については、 今回は見送られた。 同庁は、 施策パッケージを来年度にかけて実行し、 さらに検討を重ねた上で、 来年度末に閣議決定される 「食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針 (基本方針)」 の見直しに反映させる。(原田恵理)
「送料無料」表示者に説明責任
無料の理由、仕組み説明を
物流の 「2024 年問題」 に対応するため、 通販サイトなどの 「送料無料」 表示の見直しに取り組んできた消費者庁は 12 月 19 日、 送料無料表示をする場合は 「表示者に説明責任がある」 との考え方を示すにとどまった。 「送料当社負担」 「○○円 (送料込み)」 など実際に送料がかかっていることが分かるように表示するか、 送料無料と表示する場合は 「販売促進の手法」 「配送業者に適正な運賃を支払っている」 など、 その理由や送料無料の仕組みを説明するよう業界団体に要請した。(相川優子)