食品表示懇談会が報告書
国際整合性、今後の羅針盤に
「合わせられるところは合わせる」
今後の食品表示が目指す大枠の議論をしてきた消費者庁の 「食品表示懇談会」 は3月7日、 諸外国との表示制度の整合性について 「合わせられるところについては、 合わせていく」 とする報告書をまとめた。 容器包装の表示可能面積が表示内容の拡充の障壁になってきた背景もあることから、 その一部を代替えする手段として、 デジタルツールの活用を検討することを盛り込んだ。 「マカロニ類」 「チルドぎょうざ類」 など個別的義務表示がある 43 品目の表示ルールは 「横断的な基準に合わせる方向で見直すことを基本」 とする。 来年度から、 「デジタルツールの活用」 と 「個別品目ごとのルール」 を検討する2つの分科会を同懇談会の下に設置して、 検討を開始する。 現時点で公表されたタイムスケジュールには、 諸外国との表示制度の整合性についていつから検討を開始し、 いつ結論を得るのか記載がなく、 不明確なままだ。(相川優子)
日本版包装前面栄養表示で中間報告
食塩相当量など義務表示5項目対象
1食分の量と基準値に占める割合表示
日本版包装前面栄養表示を検討してきた 「分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会」 (座長:石見佳子・東京農業大学総合研究所教授、 8人) は3月 12 日、 義務表示とされている①熱量②タンパク質③脂質④炭水化物⑤食塩相当量―の5項目の栄養成分について、 一食分の量と栄養素等表示基準値に占める割合を、 任意で統一した表示方法で表示することが適当とする中間報告をまとめた。 来年度も引き続き検討し詳細を詰める。 結論を出す時期については不明確だ。(相川優子)
マルハニチロなど7社が受賞
消費者庁、消費者志向経営優良事例表彰
消費者庁は1月、 2023 年度の消費者志向経営優良事例表彰の受賞者を公表した。 同表彰は、 消費者志向経営の推進を図ることを目的に、 優れた事業者の取り組みを表彰するもので、 同庁が 2018 年度から実施している。 内閣府特命担当大臣表彰には、 クロマグロの完全養殖などで環境負荷軽減や水産資源保護に取り組んだマルハニチロ㈱ (東京都) が選出された。 特別表彰は、 ㈱愛媛銀行 (愛媛県) と㈱クラダシ (東京都) の2社による 「一次産業の持続可能性の向上と交流人口の増大に向けた連携」 の協働事業が選出された。 消費者庁長官表彰には、 ㈱コーセー (東京都)、 ㈱とくし丸 (徳島県)、 森永乳業㈱ (東京都)、 ユニ・チャーム㈱ (東京都) の4社が選ばれた。(原田恵理)