立憲「機能性表示食品被害防止法案」を提出
食品衛生法に健康被害情報届出義務
届出義務違反に営業許可取り消し
小林製薬の紅麹サプリによる健康被害が拡大した問題を受け、 立憲民主党は5月 14 日、 機能性表示食品による健康被害情報の報告を法律で義務付ける 「機能性表示食品被害防止法案」 を国会に提出した。 食品衛生法を改正し、 機能性表示食品を取り扱う営業者が、 健康被害情報を得た場合は、 速やかに都道府県知事等に届け出ることを義務付ける。 内閣府令 (食品表示法の食品表示基準) にしか記載がない機能性表示食品の定義も、 同法で規定。 届出義務違反は、 営業許可の取り消しや営業禁止、 営業停止に対象にする。(相川優子)
公益通報者保護制度検討会が発足
不利益取扱への行政措置求める意見
内部通報体制整備義務違反への罰則も
消費者庁の 「公益通報者保護制度検討会」 (山本隆司座長、 11 人) が5月7日、 立ち上がった。 2022 年改正法を検討した消費者委員会公益通報者保護専門調査会が報告書に盛り込んだにもかかわらず実現できなかった 「不利益取り扱いへの行政措置」 の導入を求める意見が出ている。 改正法で義務付けられたことを知っているにもかかわらず内部通報体制を整備していない事業者が一定割合存在することから、 内部通報体制整備義務違反を通報の対象にし、 整備義務違反に罰則を課すことを求める意見も出ている。 毎月1回程度検討会を開催し、 9月を目途に中間整理を行い、 その後具体的な事例などを検討し本年度末までに報告書をまとめる。 改正法の付則には施行後3年目途の見直しが規定されており、 付則に沿って次の改正につなげることができるかどうかが問われる。(相川優子)
管理責任果たせるフードバンク認定へ
食品寄付ガイドライン作成に着手
食品ロス削減に向け、 食品寄付への社会的信頼を高めるためのガイドラインを作成する 「食品寄付等に関する官民協議会」 が5月9日、 立ち上がった。 協議会の下に、 保険分科会と DX 分科会を設置し、 事故発生時の賠償責任などに対応する加入しやすい保険の仕組みや、 寄付された食品を必要なところに届けるマッチングのためのデータベース化などを検討。 モデル事業の成果などを踏まえ年度内に 「食品寄付等に関するガイドライン」 第1版を作成する。 一定の管理責任を果たすことができる食品寄付関係者を認定する仕組みの創設を目指すが、 まずはその前提となる基準を明確にする。 期限表示の見直しについては別途、 今月中に検討会を立ち上げ、 賞味期限の安全係数見直しによる期間延長、 箱や袋から小分けした場合の表示の見直しなどを検討する。(相川優子)