チルドハンバーグ、チルドぎょうざ類 個別表示ルール廃止
食肉50%未満でも「チルドハンバーグ」表示可
食肉30%未満でも「チルド肉ぎょうざ」表示可
「チルドハンバーグステーキやチルドミートボールは、 食肉の重量割合が 50%を超え、 かつ、 植物性たんぱくの割合が 20%以下に限る」 「チルドぎょうざはあんに占める食肉の重量割合が 30%以上なければ、 『チルド肉ぎょうざ』 と表示してはならない。 肉の重量割合を表示する場合はこの限りではない」 ―。 こんなチルドハンバーグステーキとチルドミートボール、 チルドぎょうざ類の個別表示ルールも6月 18 日、 全て廃止することを食品表示懇談会 「個別品目ごとの表示ルール見直し分科会」 (森光康次郎座長、 6人) が合意した。 合意した個別表示ルールは本年度中に食品表示基準を改正して廃止する方針が新たに示された。 消費者側委員から、 温度帯に違いがあっても品質を比較できる表示、 肉の量やつなぎの量、 前回廃止で合意した調理冷凍食品フライ類の衣率など品質を知る手がかりになる表示を残すことや、 消費者の選択に役立つ原材料の%表示導入を求める意見が出ている。 個別品目ルールを本年度中に全て廃止するのであれば、 商品名等に用いた原材料の%表示は、 廃止と同時に実現すべきだ。(相川優子)
2022年度食品ロス量472万㌧
政府半減目標8年前倒しで達成
経済的損失4兆円、1日おにぎり1個廃棄
また食べられるのに廃棄されている 「食品ロス量」 が 2022 年度は前年度から 51 万㌧ (9.8%) 削減され、 472 万㌧になったと6月 21 日、 消費者庁、 農水省、 環境省が公表した。 「事業系」 が 43 万㌧ (15.4%) と大幅に削減されたことで、 2030 年までに半減するという政府目標 489 万㌧を8年前倒しで達成した。 一方で、 「家庭系」 は8万㌧ (3.3%) 減にとどまり、 直接廃棄や食べ残しの削減が進んでいない。 今なお、 食品ロスによる経済的損失は4兆円に上り、 毎日1人あたりおにぎり1個 (88 円、 103g) を廃棄している計算になる。 世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料支援量 (2022 年 480 万㌧) とほぼ同じ量に相当する。(相川優子)
188「知っていた」約3割
消費生活意識調査、消費者庁
消費者庁は6月 14 日、 2023 年度の第5回消費生活意識調査の結果を公表した。 消費者が商品の購入やサービスの提供に伴う契約などでトラブルや被害にあった際、 相談できる窓口として 「消費生活センター」 や 「消費者ホットライン 188」 があることを知っているかを尋ねたところ、 「名前と内容を知っていた」 「名前は知っていた」 と答えた人の割合は、 「消費生活センター」 で 75.8%だったが、 「消費者ホットライン 188」 では 31.5%にとどまった。 消費者トラブルや被害に遭った場合、 消費生活センター等の行政が運営する窓口に相談しようと思うかどうかを聞いたところ、 「相談しようと思う」 が 38.2%、 「相談しようと思わない」 が23.8%、 「どちらともいえない」 が 37.9%という結果となった。 「相談しようと思わない」 と 「どちらともいえない」 と答えた人に対して理由を聞くと (複数回答)、 「何を相談できるのか詳しく知らないから」 が 36.4%と最も多く、 「相談しても解決しないと思うから」 が 25.6%と続いた。(原田恵理)