機能性表示食品制度改正案で意見募集
健康被害報告義務「速やかに」期限不明確
表示見直し、GMP義務化に経過措置2年
小林製薬の紅麹サプリメントで健康被害が拡大した問題に対応するための、 食品衛生法施行規則 (省令) 改正案と食品表示基準 (食品表示法内閣府令) 改正案への意見募集が6月 27 日、 始まった。 9月から医師の診断を受けた健康被害情報を 「速やかに」 報告することを義務付ける。 新井ゆたか消費者庁長官は 「遅滞なく」 よりも、 より早くという趣旨と説明するが、 情報把握から届出までの期限は今後通知や告示で規定される。 “言い切り型”キャッチコピーに対応するため 「機能性について報告されている旨を的確に示す文言」 が義務表示に追加されたが、 経過措置が2年もある。 サプリメントへの GMP (適正製造規範) に基づく製造管理義務付けの経過措置も2年。 GMP 順守状況の自己点検は 2025 年4月から。 事業者性善説に偏った制度設計は何ら変わっていない。 立入検査や指示・命令等の法執行で補完できるのか。(相川優子)
個人輸入で「商品届かない」など
悪質通販サイト情報公開、CCJ
「海外から発送された商品が届かない」 「購入した商品が模倣品であるとの通知が税関から届いた」 といった、 海外事業者との取り引きのトラブルが後を絶たない。 代金支払い後に販売事業者と連絡が取れなくなるなど、 対応が困難になるケースがほとんどだ。 こういったトラブルを受け、 国民生活センター越境消費者センター (CCJ:Cross-border Consumer center Japan) は、 「悪質通販サイト情報」 を CCJ のウェブサイトで公表する。 6月 26 日の公表開始時点で、 「FJALLAVEN」 など4サイトが紹介されたが、 今後随時更新していく。 公表されているサイト以外でも、 ▽サイト内の日本語が正しく表記されない▽市場では希少なものが入手可能になっている▽ブランド・メーカー品で価格が通常より安い▽支払方法が限定されている▽振込先の銀行口座名義が個人名▽キャンセル・返品・返金のルールの記載がない▽サイト上に事業者の名称や住所、 電話番号の記載が明確に表記されていない-などの特徴がある場合には、 悪質通販サイトを疑ってほしいと注意を呼びかけている。(原田恵理)
熱中症特別警戒アラート開始
都道府県単位で、環境省
環境省と気象庁が運用する 「熱中症警戒アラート」。 2024 年度は4月 24 日から発信されているが、 今年度から新たに 「熱中症特別警戒アラート」 も併せて運用が開始されている。 熱中症特別警戒アラートは、 都道府県単位を対象に行われるもので、 それぞれの都道府県全域で、 暑さ指数 (WBGT) が 35℃以上となることが予測される場合に発表される。 今年度はまだ一度も発表されていないが、 同庁によると、 今年の7月、 8月の気温は、 全国的に平年より高く、 厳しい暑さとなることが予想されている。 6月 24 日~6月 30 日には、 すでに全国で 2276 人が熱中症で救急搬送されるなど (総務省消防庁発表)、 今後も災害級の暑さが懸念される。 アラートが発表された場合は、 日陰や涼しい場所に避難して運動を控える等、 対策をとることが必要だ。 また、 自治体によっては、 「指定暑熱避難施設 (クーリングシェルター)」 が用意されているので、 事前に確認の上、 適切に利用してほしい。(原田恵理)