機能性表示食品の健康被害報告義務
重篤 医療機関名知った日から15日以内
同じ症状複数発生 知った日から15日以内
機能性表示食品届出者と特定保健用食品 (トクホ) の許可を受けた者は、 健康被害情報を収集し、 重篤事例は1例でも、 診断した医療機関名を知った日から 15 日以内に報告する。 概ね 30 日以内に同じ所見の症例が複数発生した場合は、 複数発生したことを知った日から 15 日以内に報告する―。 厚生労働省と消費者庁は8月 15 日、 意見募集が行われた食品衛生法施行規則改正条文や通知、 食品表示法内閣府令 (食品表示基準) を公表する前に、 16 日から全国7カ所で開催される事業者向け説明会資料でこれらの内容を明らかにした。 事業者が消費者の同意を得て医療機関から症状や重篤度等を聞き取って報告する仕組みで、 事業者から 「届出事業者が医師から直接聞き取るのは個人情報の点で問題はないのか」 「医師が回答しない場合はどうするのか」 などの質問が出ている。(相川優子、8月 22 日)
機能性表示食品の消費者意識調査
「事業者の責任で表示」正答16.8%
「国が安全性を審査」誤答19.9%
消費者庁が8月 13 日に公表した 「2023 年度食品表示に関する消費者意向調査」 で、 機能性表示食品について、 国が効果や安全性を審査していると誤って認識している人の方が多かったことが浮き彫りになった。 正しい説明の選択を求めたところ 「事業者の責任において、 科学的根拠に基づいた機能性を表示したものである」 と正しい回答を選択した人は 16.8%。 「表示されている効果や安全性について国が審査を行っている」 と誤った回答を選択した人は 19.9%と正答を上回っていた。 42.3%の人は分からないと回答していた。(相川優子)
「経口補水液」販売方法で意見募集
病者用食品と分かる表示を
ネット通販確認欄チェック
消費者庁は8月8日、 「経口補水液」 を清涼飲料水と明確に区別して陳列し、 病者用食品と分かるようポップなどに明示して販売することとする次長通知 「特別用途食品の表示許可等について」 の一部改正案を公表し、 9月 12 日まで意見を募集している。 インターネット通販で販売する際は、 確認欄にチェクを入れて購入画面に進む仕組みなどを用いて、 必要的表示事項情報を伝達することを求めている。 経口補水液は脱水状態でない場合に漫然と使用すると、 短期的に健康上の問題を引き起こす可能性があることから、 販売方法などを追加する。(相川優子)