参院選各政党マニフェストを比較
自民 ぜい弱性へのセーフティネット構築
立憲 消費者契約法に包括的受け皿規定
第 26 回参議院選が6月 22 日公示され、 7月 10 日投開票が行われる。 各政党が公表しているマニフェストの中から、 消費者政策を比較した。 通常国会で成立し6月1日に公布された改正消費者契約法は、 2018 年付帯決議が求めた 「合理的に判断できない事情につけ込んだ取消権」 が実現できないまま、 新たな参議院付帯決議に 「判断力の低下等の個々の消費者の多様な事情に応じて契約を取り消すことができる制度創設・・・等既存の枠組みにとらわれない抜本的かつ包括的なルール設定のあり方について検討を開始し、 必要な措置を講ずる」 ことが盛り込まれた。 自民党は 「消費者のぜい弱性に対するセーフティネット構築のための制度整備と運用」、 公明党は付帯決議通り 「判断力の低下等のさまざまな事情に応じた消費者契約を取り消すことができる制度創設などの検討」 を挙げた。 立憲民主党は、 2022 年改正で組み込まれなかった包括的な 「受け皿規定」 を消費者契約法に導入することや、 マルチ商法の 22 歳以下の取引禁止検討、 被害救済の新たな仕組み創設の検討などを、 共産党は、 未成年者取消権に匹敵する包括的な取消権の創設、 訪販・電話勧誘販売への不招請勧誘規制、 製造物責任法の抜本改正などを掲げている。 立憲民主党、 共産党ともに地方消費者行政への恒常的な財源措置を盛り込んでいる。(相川優子)