消費者庁食品衛生審議会添加物部会が意見
食用赤色3号「人の安全問題なし」
食品安全委へリスク評価依頼を
米国 FDA (食品医薬局) が使用許可を取り消すと発表した食品添加物 「食用赤色3号」 について消費者庁の食品衛生基準審議会添加物部会は2月 18 日、 「人では安全性上問題にならない」 との見解を示した。 理由に①根拠論文となったラット試験で甲状腺に発がんが認められた用量が、 人が摂取する用量に比べて極めて多いこと②生体で問題となる遺伝毒性は報告されておらず、 閾値 (その量を超えると毒性を示す値) が設定できること―を挙げている。 米国 FDA 決定の公表情報に安全性評価に影響しうる新たな科学的知見はなく、 国内の食用赤色3号の推定摂取量は、 国際機関が設定した許容1日摂取量を大幅に下回っていることから、 直ちに 「食用赤色3号」 の指定を取り消す、 使用基準を改正する必要はないとする現時点でのリスク管理機関としての判断を示した。 リスク評価機関である内閣食品安全委員会にリスク評価を依頼することを併せて求めた。(相川優子)
WILL元社長ら幹部4人逮捕
広島県警等、売上1800億円超か
広島県警などの合同捜査本部は2月 12 日、 消費者庁から2回業務禁止命令を受けた 「WILL」 元社長、 中井良昇容疑者 (57) =東京都品川区、 自称会社員=ら幹部4人を詐欺の疑いで逮捕した。 消費者庁が 2018 年 12 月、 WILL にレンタル実績がほとんどないにもかかわらず、 そのことを隠して USB メモリを 60 万円で購入すると毎月2万円のレンタル料が入り3年で 72 万円になるなどと勧誘したとして、 1回目の業務停止命令を出してからすでに6年余。 販売方法を連鎖販売から訪問販売に変え、 会社を変え、 テレビ電話ウイルフォンの専用アプリを読み込んだ USB メモリを、 アプリの自動販売機に変えて事業を継続し、 被害を拡大させてきた。 換金困難な仮想通貨ヴィカシーコインで支払いが行われ、 今なお 「17 万円から 50 万円でデビットカードを購入すると月数万円を上限にヴィカシーコインで買い物ができると勧誘された」、 「セミナーに誘われた」 などの相談が弁護団に入っている。 広島県警は、 43 都道府県で約2万人から少なくとも 1800 億円を売り上げたと見ており、 「引き続き捜査をしている」 と話す。 全容解明に向け、 実質的な経営者、 大倉満会長の逮捕が待たれる。(相川優子)
消費者教育、参加して!体験して!
彩の国くらしプラザ、埼玉県
消費生活をテーマにした 「彩の国くらしプラザ」 は、 臨場感たっぷりの消費者教育を体験できる全国唯一の本格的な大型学習施設だ。 参加体験型ゾーンの 「くらっしースクール」 では、 金銭教育や消費者トラブルなどをテーマに9つのアトラクションが用意され、 ゲームで身体を動かしながら金銭感覚を養ったり、 現実さながらのシミュレーターで悪徳商法の手口や対策を学ぶことが可能だ。 同プラザのキャラクター 「くらっしー」 との双方向での会話が人気の 「くらっしーシアター」 では、 デジタル社会でのルールや SDGs について、 歌やクイズを交えてわかりやすく解説してくれる。 常設のアトラクション以外にも年間を通じてイベントが開催され、 食や健康、 金融に関するものなどをテーマに、 時節に合わせて工夫を凝らしたさまざまなイベントが用意されている。 3月 15 日~4月6日に開催される 「春休みイベント~知っておきたい!住まいのあれこれ~」 では、 住宅の暑さ・寒さ対策や地震への備え、 防犯のアドバイスといった住みやすい住環境づくりの工夫について、 子どもから大人まで楽しみながら学習できる。(原田恵理)