消費生活相談員国家資格試験の結果
受験者260人減 合格者158人減
無料対策講座受講生3年で4000人
2022 年度消費生活相談員国家資格試験の結果が2月1日、 出そろった。 消費者庁は 2020 年度から無料の国家資格試験対策講座を開講し、 3年間の受講者総数は 4001 人に上るが、 2022 年度の資格試験申込者数は前年に比べて 415 人も減り、 受験者は 260 人、 合格者は 158 人減った。 合格者数は 754 人 (うち新規合格者 728 人)。 前年度は 912 人 (同 856 人) が合格したが、 現役相談員の数は 22 人も減っている。 国家資格が相談員増に結びついていない。 国家資格を取得しても生計を担えない、 経験年数が反映されない、 継続雇用ではない処遇が大きな障壁になっている。 会計年度任用職員制度を含めた抜本的な見直しと、 それを裏付ける財政措置、 消費生活相談のデジタル化を全自治体で実弁するための財政措置の検討は待ったなしの状況だ。(相川優子)
寄付不当勧誘防止法
処分基準案で意見募集
厳格な勧告要件例示
寄付不当勧誘防止法の行政規制部分の4月施行に向け、 処分基準案の意見募集が3月2日 (必着) まで行われている。 衆議院の修正で、 3つの配慮義務への勧告、 公表、 報告徴収が規定されたが、 勧告の要件は、 「配慮義務違反を認定して不法行為責任を認めた判決が存在する場合」 など、 非常に厳格な要件が例示されている。 公表は、 条文上は勧告に従わなかったときと規定されているが、 処分基準案では、 さらに悪質性や個人の権利の保護に生じている支障の程度、 同様の支障が生じる恐れなどを総合的に判断して行うとしている。(相川優子)
「燃費向上シール」根拠なし
2社に措置命令、消費者庁
シールを貼るだけ、 テープを巻くだけで自動車の燃費が向上し、 排ガスが削減できるなどの表示に根拠がなかったとして、 消費者庁は2月9日、 「アドパワー・ソリューションズ」 (千代田区) と 「ヨシハラ」 (福島県本宮市) に対し、 景品表示法違反 (優良誤認) で、 今後同様の表示を行わないよう措置命令を出した。 「ヨシハラ」 には、 表示を速やかに止めることを命令している。(相川優子)