全国消費者大会で環境NGOが訴え
世界と逆行 原発・石炭回帰
全国消費者団体連絡会が事務局を務める 「第 61 回全国消費者大会」 が3月4日、 オンラインで開催された。 その中で、 NPO 法人気候ネットワークの桃井貴子・東京事務所長が 「再生可能エネルギーへの転換 ~原発と石炭火力は必要なのか~」 と題して講演。 「日本では、 世界の潮流とは逆に、 原発、 石炭回帰が進み、 再生可能エネルギーへの転換が遅れている。 電力不足を理由に、 原発が維持され、 火力発電が増えていっているが、 実は電力は不足していない。 気候変動危機への対応、 日本のエネルギーの自給率向上、 燃料費高騰による電気料金を引き下げるという観点からも、 再生可能エネルギーを増やして、 自給率を高めて電気代を下げていく方向が望ましい」 と訴えた。(相川優子)
アレルギー義務表示「くるみ」を追加
経過措置 2025年3月31日まで
消費者庁は3月9日、 食物アレルギー表示の義務表示に 「くるみ」 を追加した。 これにより、 義務表示品目(特定原材料)は 「えび、 かに、 くるみ、 小麦、 そば、 卵、 乳、 落花生 (ピーナッツ)」 の8品目になった。 経過措置は、 えび、 かに追加時と同じ2年間。 2025 年3月 31 日までとした。 推奨表示品目 (特定原材料に準じるもの) は、 これまでの 21 品目からくるみが除外され、 「アーモンド、 あわび、 いか、 いくら、 オレンジ、 カシューナッツ、 キウイフルーツ、 牛肉、 ごま、 さけ、 さば、 大豆、 鶏肉、 バナナ、 豚肉、 まつたけ、 もも、 やまいも、 りんご、 ゼラチン」 の 20 品目になる。(相川優子)
地方消費者行政シンポ
消費生活相談のDX化
大きな期待と多くの懸念
全国消団連が主催する 「地方消費者行政シンポジウム」 が3月8日、 オンラインで開催され約 170 人が参加した。 2022 年度都道府県消費者行政調査の結果が報告され、 2026 年度に導入される消費生活相談の DX 化に対し、 相談員の負担軽減や相談業務の効率化・平準化などへの大きな期待がある一方で、 財政面や自治体間での一律した対応、 相談員確保などでさまざまな多くの懸念が出ていることが分かった。 相談現場からは、 質問を繰り返して聞き取ることで、 問題の所在を明らかにして相談の解決や制度改善につなげる聞き取る力の重要性や、 相談情報の質、 量、 正確さ担保するためにも相談員の質と数を確保する必要があることなどが指摘された。 自治体が示した懸念を1つ1つ払しょくしていくことが求められる。(相川優子)