「定期購入」のトラブル
特商法改正しても急増
「初回限定 500 円」 「初回特別価格 80%OFF 1980 円」 ―。 こんなうたい文句の 「定期購入」 の相談件数が、 2022 年6月に改正特定商取引法が施行され、 消費者を誤認させた場合の直罰規定が導入されたにもかかわらず、 減るどころか、 急増している。 6項目の表示が義務づけられた最終確認画面に表示はあるものの、 小さな窓をスクロールしなければ解約条件が読めない。 契約後の画面でクーポン利用やお得などと回数縛りがあるコースに変更させられる。 2回目がすぐに届き解約できる期間がほとんどない―など、 手口がさらに巧妙になっている。 なぜ、 行政処分をしないのか。 通信販売へのクーリング・オフや、 不実告知取消権の導入を求める意見が出ている。(相川優子)
ジャパンライフ債権者集会終結
配当率「1.2%」
国内外6588人に6月から送金
家庭用磁気治療器の販売預託商法で経営破綻し、 山口隆祥元会長のみが詐欺罪で8年の実刑判決が確定した 「ジャパンライフ」 の 10 回目の債権者集会が3月 22 日、 東京地裁中目黒庁舎で行われ、 破産手続きがようやく終結した。 配当率は約 1.2%。 届け出た国内 6294 人、 韓国 294 人の計 6588 人の被害者に、 6月以降被害者本人名義の口座に、 配当金が振り込まれる。 認められた被害者の債権額は 1517 億円にのぼった。 破産手続き開始決定 (2018 年3月1日) から5年余。 あまりに長い。 消費税 22.3 億円が還付されたことで配当が可能になったが、 数千万円もの老後の資金のほとんどをつぎ込んだ高齢者にとっては、 あまりに少額だ。 「それでも、 ありがたい」 と感謝しつつ、 「老後の生活の不安は残ったままで、 はんてんと手袋で暖房を節約し、 夜も電気を使わないよう早く寝る生活は変わらない」 という。 節約に節約を重ねて、 亡くなった人も少なくない。(相川優子)
広告でうたう低減率満たない
国セン、糖質低減うたう電気炊飯器をテスト
国民生活センターは3月 15 日、 糖質を低減できるとうたう電気炊飯器について、 商品テストしたことを明らかにした。 PIO‐NET には、 糖質カット炊飯器について、 2017 年度以降の約6年間で、 約 250 件の相談が寄せられており、 「糖質カット炊飯器を使用しているが血糖値に変化がない」 など、 品質・機能に関する相談が多く寄せられている。 5銘柄の炊飯器で調査したところ、 4銘柄で広告などでうたわれている糖質の低減率を満たさない結果が出た。