美容「ハイフ」施術 医師法で規制を
顔面神経麻痺 急性白内障も
エステサロンなどで行われる高密度焦点式超音波 「ハイフ (HIFU)」 の施術について、 消費者安全調査委員会 (消費者事故調) は3月 29 日、 医師法が規制する 「医行為」 と整理し、 施術者を限定するよう厚生労働大臣に意見を出した。 エステティック業界団体に加盟しているエステサロンではハイフ施術が禁止されているにもかかわらず、 非加盟の約 4600 店舗では施術が行われ、 顔面の神経麻痺や急性白内障など深刻な被害が発生している。 消費者事故調の調査・解析で、 解剖学の知識や高度な技術が必要な施術であることが明かにされたが、 医師法、 薬機法の規制対象かどうかは、 個別判断にとどまり、 不明確だ。 エステサロンで使用されるハイフ機器は、 「雑品」 として個人輸入されていた。 消費者事故調では、 信頼できる美容クリニックで施術するよう呼びかけている。(相川優子)
景品表示法改正案 衆議院通過
「確約手続」事業者名を公表
河野太郎消費者相が明言
故意に優良誤認表示や有利誤認表示を行った行為者、 法人に 100 万円以下の直罰を導入する景品表示法改正案が4月 13 日、 衆議院本会議で全会一致で可決され、 衆議院を通過した。 10年以内に課徴金納付命令を受けた事業者の課徴金算定率を 1.5 倍の 4.5%に引き上げる。 違反の疑いがある表示をした事業者に消費者庁が通知をし、 事業者が自ら作成した 「是正措置計画」 を内閣総理大臣が認定した場合は、 措置命令や課徴金納付命令を行わない 「確約手続」 について、 河野太郎消費者相は、 「悪質かつ重大な事案は対象とせず、 事業者名を公表する」 と明言。 事業者名を消費者庁のホームページで公表する考えを示した。(相川優子)
高齢者の住宅内のケガ「階段多い」
入浴時の危険性の認識薄い、消費者庁調査
消費者庁新未来創造戦略本部は3月、 「住環境における高齢者の安全等に関する調査報告書」 を公表した。 同調査は、 高齢者が慣れ親しんだ住宅内で事故に遭うことで、 身体や認知機能に悪影響が及ぶ事例が増えていることから、 住環境での事故を未然に防止することを目的に行われた。 同じ住居に 10 年以上居住している 65 歳以上の人を対象にアンケート調査したところ、 「けがをした・しそうになった場所」 で多かったのは 「階段」 や 「玄関」、 「庭 (ベランダを含む) ・駐車場」 で、 「段差で足を踏み外した」 「転んだ、 つまづいた、 すべった」 経験が多く、 転落につながるものが多く挙げられた。 一方、 入浴時の 「溺水事故」 に関する懸念や経験についての回答はほとんどなかったことから、 高齢者に多いヒートショックなどによる入浴時の危険に対する認知度が低く、 啓発と未然防止対策が必要であることが分かった。(原田恵理)