特定商取引法契約書面等電子化 6月1日施行
「8日で閲覧できなくなる」
SNSの取り扱い不明確
6月1日から、 訪問販売や訪問購入などでも、 消費者の承諾を得た場合は、 契約書面や申込書面などを電子メールや、 事業者の URL を提供してダウンロードする方式などで、 提供することができるようになる。 消費者庁が4月 21 日に公表したガイドラインでは、 「電子メールに限るものではない」 とされ、 SNS や SMS は外れていない。 「クーリング・オフ期間の8日 (連鎖販売取引、 業務提供誘引販売取引の場合 20 日) に満たないまでに期間の経過を理由に、 閲覧できなくなるような場合は、 ファイルに記録されたとはいえず、 電子メール等で送信する方法 (施行規則8条1項1号イ) とはいえない」 としているが、 これでは8日 (20 日) を経過した後に自動削除される設定の SNS であれば適法と解される恐れがあり、 不適切だ。 「一見送信したように見えても、 消費者がダウンロードの操作をしない限り閲覧できなくなるような場合は、 ファイルに記録されたとはいえず、 電子メール等で送信する方法 (施行規則8条1項1号イ) とはいえない」 となぜ明記できないのか。 見直しを求めたい。(相川優子)
寄付不当勧誘防止法行政措置施行1カ月
情報提供116件、不当勧誘の疑い18件
寄付不当勧誘防止法の行政措置部分が4月1日に施行されて1カ月―。 消費者庁は5月9日、 この間に寄せられた寄付の勧誘に関する情報の受付件数が、 116件だったと公表した。 このうち寄付の不当勧誘行為が疑われる案件が18件含まれていた。(相川優子)
CDエナジーダイレクトに6カ月の業務停止命令
認知症の高齢者に訪問販売で契約
勧誘目的隠し「ガス料金提案に来た」
「ガス料金の提案でうかがった」 などと勧誘目的を隠して訪問販売で高齢者を中心に勧誘し、 認知症と診断された高齢者にまで契約をさせていたとして、 消費者庁は5月 11 日、 中部電力と大阪ガスの合弁会社 「CD エナジーダイレクト」 (東京都中央区) と、 電力・ガスの訪問販売委託先の 「3Backs」 (同渋谷区)、 同社子会社の 「ライフデザイン」 (同渋谷区) の3社に、 特定商取引法に基づき、 訪問販売を6カ月間停止するよう命じたと発表した。 処分は 10 日付け。 「CD エナジーダイレクト」 では、 消費者庁が立入検査に入った 2022 年6月 15 日以降、 訪問販売を停止したと説明している。(相川優子)