棺桶のドライアイスで二酸化炭素中毒死
蓋全開50分後も濃度30%
「即時意識消失」レベル
遺体を保冷するために棺桶に入れたドライアイスによる二酸化炭素中毒と見られる死亡事故が 2020 年以降3件起きていたとして、 消費者庁は9月 21 日、 棺桶の中に顔を入れないよう呼びかけた。 国民生活センターがテストをした結果、 棺桶に 10㎏のドライアイスを入れて蓋を閉じ、 7時間後に蓋を全開にしても、 50 分後も二酸化炭素濃度が 「ほとんど即時に意識を消失」 するとされる 30%あることが分かった。 その後も空気の大きな対流がない限り、 長時間危険な濃度が続く。 葬儀の参列時ではなく、 通夜終了後に周囲に人がいない中で故人とゆっくり別れを惜しむ状況で事故が起きていると推測される。 同庁は、 夜通し遺族が見守る線香番などで1人にならず、 万が一に備えなるべく複数人で見守ることも助言している。(相川優子)
消費者委員会委員長に
鹿野菜穂子氏
第8次消費者委員会委員長に9月13 日、 鹿野菜穂子・慶應義塾大学大学院法務研究科教授 (63) が選任された。 民法、 消費者法が専門で、 第4次、 第5次消費者委員会委員を務めた経験がある。 今年1月には、 消費者法学会理事長に就任。 日本消費者政策学会副会長も務める。 デジタル化、 高齢化が急速に進み、 AI 技術も進展するなど環境が変化する中で、 新たに生じる消費者問題に適切に対応できるルールのあり方を含め、 消費者法の全体的なあり方を再検討する必要があるとの考えを個人的な見解として示した。 「どうやって実現していくのか、 この課題は生やさしいものではないが、 1つ1つ課題に取り組んでいきたい」 と抱負を語った。 女性の消費者委員会委員長は、初めて。(相川優子)
ステルスマーケティング
10月1日から景表法違反に
広告であるにもかかわらず、 広告であることを隠すいわゆる 「ステルスマーケティング」 が、 10 月1日から景品表示法違反になる。 インフルエンサーや著名人らが事業者から商品や金銭を提供され、 SNS や口コミサイトなどで事業者の意に沿った表示をした場合に、 広告である旨が表示されていなければ違反になる。 違反に問われるのは広告主の事業者のみで、 インフルエンサーや不正レビューを募集する仲介ブローカーなどは規制の対象外。 違反した事業者は措置命令の対象になるが、 課徴金の対象にはならない。 施行にあわせ、 消費者庁のウェブサイト内にステルスマーケティング違反疑義情報を通報できる情報提供フォームが開設される。(相川優子)