旧統一協会の財産保全へ野党法案提出
立憲 時限立法の財産保全法案
維新 宗教法人法改正で保全処分導入
解散命令請求が出されている旧統一教会の財産を保全するための2つの法案が 10 月 20 日、 同日招集された臨時国会に提出された。 立憲民主党は2年間の時限立法で、 宗教法人の解散命令請求があった場合に不当な寄付勧誘等で相当多数の人に多額の損害が生じているなどの要件を満たす場合に裁判所が財産の保全処分を命ずることができる特別措置法案を提出。 日本維新の会は、 現行では財産保全命令の規定がない宗教法人法に会社法と同様の保全処分規定を導入する宗教法人法改正案を提出した。 自民党と公明党も被害救済に向けた被害救済対策を検討する方針を示しているが、 10 月 23 日に行われた岸田文雄首相の所信表明演説では 「万全の対応をしていく」 にとどまり、 具体的な内容は明らかにしていない。(相川優子)
食品表示懇談会 検討始まる
残り3回 目指す方向性で報告書
消費者庁の 「食品表示懇談会」 が 10 月 13 日に立ち上がり、 検討を開始した。 日本の食品表示制度が目指す方向性について、 中長期的な大枠を議論し、 残り3回で本年度中に報告書をまとめるというが、 何がどう検討されるのか不明確なままだ。 同日は消費者庁発足以降の食品表示制度見直しの経緯や、 コーデックス委員会が 2021 年に了承した 「容器包装前面栄養表示に関するガイドライン」、 コーデックス食品表示部会で検討されている 「食品表示情報の提供へのテクノロジーの使用に関するガイドライン案」 の内容が報告された。 容器包装前面栄養表示やデジタルツールでの代替え等については、 別の専門的な検討の場での検討を求める意見が出ている。 次回 11 月 24 日は、 諸外国と日本の食品表示の違いについて報告される。(相川優子)
食品ロス削減啓発用絵本
読み聞かせ後に行動変化、消費者庁
消費者庁新未来創造戦略本部は9月、 「食品ロス削減啓発絵本の活用に係る調査報告書」 を公表した。 同報告書は、 幼いうちから食品ロス削減についての意識を芽生えさせることを目的に、 主に5歳~6歳の子どもを対象として、 食品ロス削減の啓発用絵本を作成して活用の効果を調査したもの。 10 月の食品ロス削減月間を前に公表された。 家庭や幼稚園で絵本を読み聞かせた後に、 子どもが自発的に読み返したり、 「調理の手伝いをするようになった」 「食べ物の大切さを話すようになった」 などの行動の変化がみられたほか、 読み聞かせに携わった保護者にも 「食材の生産者や生産地のことを考えるようになった」 等、 食品ロス削減につながる行動変化が確認された。(原田恵理)