消費者契約法3次改正で緊急シンポジウム
国会の付帯決議を軽視
検討会報告書から“かい離”
今国会に提出が予定されている改正消費者契約法に、 消費者庁検討会報告書が求めた多くの規定が盛り込まれていない問題を受け、 「消費者契約法の改正を実現する連絡会」 (代表世話人、 野々山宏・京都消費者契約ネットワーク理事長) は2月 19 日、 緊急シンポジウムを開催した。 今回の改正は、 ①国会の付帯決議が求めるミッションを全く実現していない②消費者庁検討会報告書とのかい離が著しい③超高齢社会の進展に伴う高齢者の消費者被害、 本年4月からの成年年齢引き下げに伴う若年者の消費者被害の増加に対応できない―の3つの大きな問題があるとして、 検討会報告書が求めた判断力に着目した契約取消権などの実現を求める声明を出した。 利害が異なる多くの有識者が時間をかけて検討した結論がこれほど法改正に反映できないのでは、 検討会自体の存在意義が問われ、 今後のさまざまな法改正に禍根を残すとして、 全国の各団体にも意見書や声明を出すよう呼びかけた。(相川優子)